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●キログラムの定義の変遷
質量の単位「キログラム(kg)」は、「一辺が10 cmの立方体の体積の、最大密度における蒸留水の質量」と定義されていましたが、1889年に直径、高さとも約39 mmの円柱形状で、白金90%、イリジウム10%の合金でできている「国際キログラム原器の質量」に置き換えられました。
我が国の質量標準は、当所で保管する「日本国キログラム原器」によって実現しています。これは、国際キログラム原器と同じ形状材質のもので、1890年に国際度量衡局(パリ近郊)から日本に配布されたものです。
●キログラム原器
日本国キログラム原器
日本国キログラム原器の質量は、約30年ごとに国際度量衡局が保管する国際キログラム原器と比較校正され、その質量値の同等性が確認されています。日本国キログラム原器の最新の測定値(1993年)は、この100年間で7 μg しか変化していませんでした。
●高精度化への足どり
空気の浮力と表面吸着補正のための 1 kg シンカー
キログラム原器は、大気中で用いることが定義されているため、浮力や表面吸着物の影響が無視できません。そのため、体積や表面積が異なる等質量の分銅(シンカー)を内蔵した天秤を開発し、シンカー間の見掛けの質量差から空気の浮力および分銅表面への分子吸着の精密補正を、世界で初めて行いました。これらの計測技術を使い、現在10 -8オーダの精度で質量標準を確立しています。
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