計量標準総合センター : National Metrology Insutitute of Japan (NMIJ)

時間周波数科
赤松さん
材料物性科
阿部さん
電磁波計測科
岸川さん
量子放射科
清水さん
温度湿度科
山口さん
音響振動科
野里さん
力学計測科
飯泉さん


PROFILE
赤松 大輔さん
Daisuke AKAMATSU
計測標準研究部門 時間周波数科 
波長標準研究室
入所年 2009 年

研究は自然との謎かけ。だから面白い、だからやめられない。

研究内容

「Sr/Ybデュアル光格子時計の開発」

 赤松さんの研究テーマは、光格子時計である。
 現在数多くある物理量の中で、最も正確に計測できる量が「周波数」。
 周波数計測の精度は、秒の定義を実現しているセシウム原子時計で決まる。
 また、そのような精密な周波数計測は、GPSや高速データ通信など、現在の科学技術を根底で支えている。

 セシウム原子時計は、発明以来もっとも精密な時計だったが、現在それが置き換えられようとしている。
 その有力な候補の一つが光格子時計である。
 光格子時計が、セシウム原子時計の精度を上回っている事を実証するには、 二つの独立した光格子時計の“ 針”の進み方がどれだけ一致しているかを確かめる実験が必要である。
 赤松さんは、ストロンチウム光格子時計とイッテルビウム光格子時計を用いて、その実証実験も行っているところだ。
 また、同時に同一の真空容器の中で二つの光格子時計を動作させるという“デュアル”光格子時計の研究も行っている。

 この実験が、とにかく面白いと言う赤松さん。

「格好よく言うと、自然との謎かけみたいな感じ。人とのやりとりって、相手が嫌だと思ったらおしまい。 でも科学の場合相手は正直なので、自分がやれば結果が出る。逆にいうと、うまくいかないのは、 自分の手法や手順に誤りがあるはず。 そういう辛さはあるが、それすらも楽しいと思う人が科学に向いていると思う。」

 また、所属する研究室では、自身の研究を追求していくことについて、大きな裁量を与えられている。
 これまでの研究領域が異なる研究者の総合力で、光格子時計の研究をしている。
 研究者同士の絶妙な距離感も魅力の一つ、と赤松さんは話す。
 プライベートでは、1 歳になる息子と遊ぶことが何より楽しいという赤松さん。
 自分がつくった光格子時計も子供みたいなもの。日々成長を形にしている。
 だから研究は子育てと同じかもしれない。
 子供の目は、研究者の目に似ているのだという。

「キラキラして無我夢中で、ぶつかってでもそこに行く。これは研究者の理想。 好奇心むき出しの子供は最高の科学者。名誉や利害も気にしないし、自分が面白いと思ったこと・やりたいことに突き進む。 その気持ちを、ずっと忘れたくないと思う。そんな子供のような目の輝きを維持しながら、 どうやって結果を出していくか?が今の自分にとって最大のテーマ。」

 少年のような瞳を輝かせて、赤松さんは今日も自然との謎かけを楽しんでいる。
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