計量標準総合センター : National Metrology Insutitute of Japan (NMIJ)

研究戦略Research strategy

詳細は下記 PDF でもご覧頂けます。
研究戦略 - H25 代表的成果 [約 2MB]

定量NMR技術による革新的トレーサビリティの実現

定量NMR技術による革新的トレーサビリティの実現

【研究概要】

定量NMRによる校正技術を実用化することで、国家標準が整備されていない化学物質において、計量トレーサビリティの確保された標準物質の迅速供給を可能とします。

【研究計画】

本技術の普及を促進すべく、実証例の拡大と併せてNMR信号強度の基準となる認証標準物質の供給を行います。

【進捗状況】

食品分野(農薬類)において、ほぼ皆無であった計量トレーサビリティの確保された有機標準物質(機器校正用)を、これまでの3年間で100物質以上、市場に供給 しています。

【期待される成果と今後の展開】

医薬品(生薬)標準品の定量分析法として、日本薬局方に採用(平成24年10月告示)されるなど、新たな分析技術として食品や医薬品の安全性向上に貢献し始めています。本技術は、一般に評価が難しい新規な化学物質の物質量を迅速かつ簡便に分析できる手法として活用が期待されています。


ライフイノベーションに資する標準物質の開発

ライフイノベーションに資する標準物質の開発

【研究概要】

臨床検査や食品の安全性に資する分析に関わる標準物質を開発、整備することにより、健康で安全安心な生活を支えます。

【研究計画】

基本的な生体物質であり、臨床検査でも注目されているアミノ酸標準物質(純物質)や食品分析が妥当に行われているかの評価を行うための残留農薬分析用食品(野菜・穀物等)標準物質を開発・供給します。

【進捗状況】

臨床検査や食品中の汚染物質・残留物分析の信頼性確保の取り組みに必要な標準物質として、アミノ酸標準物質11物質、残留農薬分析用標準物質4物質を供給開始し、さらに継続して開発しています。

【期待される成果と今後の展開】

検査や分析の信頼性向上により、検査結果に基づく判断の確実性が向上します。検査データの比較なども容易になり、データの有効活用が期待されます。


超小型高性能標準抵抗

定量NMR技術による革新的トレーサビリティの実現

【研究概要】

直流抵抗標準供給の阻害(ボトルネック)になっている要因は温度変動による抵抗値変動が大きいため校正室の高度な温度管理なこと、大型で丁寧な取り扱いと熟練技術を要すること、が挙げられます。これを全て解決するため、産総研シーズを活用し超安定小型抵抗器を開発しました。

【研究計画】

課題の全克服、1 Ωから10 kΩの全標準範囲対応します。2013年:10 Ω小型2次標準器、2015年:1 Ω、1 kΩ、10 kΩ 小型2次標準器の販売開始を計画しております。

【進捗状況】

2011年:従来型より10倍程度以上安定、20分の1以下のサイズの100 Ω小型2次標準器を「研究成果活用製品マーク」を添付し販売開始しました。

【期待される成果と今後の展開】

容易なトレーサビリティと標準供給体制を実現し校正ビジネスの確立をすること、現場での測定技術向上、汎用測定装置などへのモジュールとしての組み込み/測定器への実装、汎用電子部品への技術移転により、販路大幅拡大とトレーサビリティ体系の大幅拡充を目指します。


超高温領域の国家標準と産業計測

【研究概要】

産業界における高温計測に必要とされる1000°Cから3000°C付近までの温度標準として高温定点技術を確立し産業計測技術の信頼性向上を目指します。

【研究計画】

高温の接触・非接触型温度計校正への適用を拡大するほか、放射率補正技術の高度化を行い、産業界の高温計測ニーズに応えます。

【進捗状況】

2750°Cの最高温度の温度定点の開発を完了し、1100°Cから2800°Cの温度域の高温定点校正サービスの整備を完了しました。

【期待される成果と今後の展開】

SI単位の一次標準に採用されることで高温域における新たな標準体系が構築されます。これらを基盤として鉄鋼・セラミックなど高温プロセス制御の高精度化および高効率化に寄与します。

超高温領域の国家標準と産業計測

アンテナ利得標準およびパターン標準

【研究概要】

無線通信、自動車用レーダ等に利用される各種アンテナの基本特性である、アンテナ利得標準、放射パターン標準等を整備し、産業界に供給します。

【研究計画】

産業界で利用されるマイクロ波ミリ波帯域のアンテナ標準を2013年までに、その放射パターン標準を2017年度までに整備し、供給します。

【進捗状況】

自動車用レーダなど最も多く利用される周波数帯域である1 GHz~110 GHz用アンテナの利得標準を開発し、供給を開始しました。さらに、光デバイスを用いた新しいアンテナ放射パターン測定法を世界で始めて開発しました。

【期待される成果と今後の展開】

アンテナ利得標準を利用する自動車用レーダ用散乱断面積標準等を開発し供給することにより、国際的な自動車衝突回避規制に日本の産業界が世界に先駆けて対応することが可能となり、産業界に大きく貢献します。

アンテナ利得標準およびパターン標準

LED照明評価の信頼性向上のための測光放射標準の開発

【研究概要】

従来照明と大幅に異なるLED照明用の新たな標準(高強度LED全光束標準、分光全放射束標準)を確立し、併せてLED照明の測定・試験等に役立つ評価技術を開発します。

【研究計画】

標準確立に用いる各種装置の評価、不確かさ評価等の技術を開発し、高強度LED全光束標準、分光全放射束標準を2013年度までに確立します。

【進捗状況】

高強度LEDに最適な標準LED開発、分光全放射束標準供給用光源の探索と特性評価を実施しました。低強度LED測光量校正技術の第3者校正機関への普及と、積分球内面応答度分布評価技術構築を完了しました。

【期待される成果と今後の展開】

性能ベンチマークを通じた高性能製品開発の加速や、正しい性能表記の普及が期待されます。併せて、粗悪品の市場からの排除、消費者が安心してLED照明を導入できる市場の実現、 LED照明の普及促進が期待されます。

LED照明評価の信頼性向上のための測光放射標準の開発